西さんのデビュー作品は、水槽の中の亀の臭いがした
才能というのは生まれつきのものなのかもしれないと感じた
この表題作「あおい」は彼女のデビュー作品だ
賞を受賞したわけではない
持ち込みで即デビュー
才能があるとしか思えない
この作品の感想を一言で述べるとしたら<剛速球投手>ただしノーコン
インパクトは凄まじい
「何じゃ、これ!」と叫びそうになった
とにかく面白い、予測不可能、破天荒
表題の「あおい」とは自分の子の名である
これは恋愛小説。とても切ない恋愛小説なのだ
彼は親友の好きな人だった
逢ったその日に結ばれた
一応は拒絶している。その理由もびっくり「ワキ剃ってないねん」
おいおいおい!
その彼との同棲生活、妊娠・・・という風に物語は進行していく
妊娠したことを彼に話さない
水商売の仕事を辞めた彼女は、「リゾートに行くぞ」ってのりで
夏休みの避暑地のバイトに応募するが、部屋に通されてすぐに
「辞める」と思って逃げ出す
夜道を歩きで妊婦なのに駅まで・・・
それはかなりの距離だ
その時、彼女は思う
このとき見つけたカマボコ板に「たちあおい」と書いてあって
それで子供の名前を あおい に決める
やることなすこと理不尽でよくわからないが何か共感できる
すごく切なくなってくる
それは西さんの畳みかけてくるような文体と関西弁がそうするのか
それとも主人公の人柄なのか
ただ、友達から男を奪って子供を産むだけの話しなのに
何か別の壮大な源氏物語の1つを読んでいるような
そういう読後感がある
他2編
サムのこと という話しも良かった
才能というのは生まれつきのものなのかもしれないと感じた
この表題作「あおい」は彼女のデビュー作品だ
賞を受賞したわけではない
持ち込みで即デビュー
才能があるとしか思えない
この作品の感想を一言で述べるとしたら<剛速球投手>ただしノーコン
インパクトは凄まじい
「何じゃ、これ!」と叫びそうになった
とにかく面白い、予測不可能、破天荒
表題の「あおい」とは自分の子の名である
これは恋愛小説。とても切ない恋愛小説なのだ
彼は親友の好きな人だった
逢ったその日に結ばれた
一応は拒絶している。その理由もびっくり「ワキ剃ってないねん」
おいおいおい!
その彼との同棲生活、妊娠・・・という風に物語は進行していく
妊娠したことを彼に話さない
水商売の仕事を辞めた彼女は、「リゾートに行くぞ」ってのりで
夏休みの避暑地のバイトに応募するが、部屋に通されてすぐに
「辞める」と思って逃げ出す
夜道を歩きで妊婦なのに駅まで・・・
それはかなりの距離だ
その時、彼女は思う
「こんな好きになった人おらん」
体全部でそう言って、言ってから、何だこの独り言、と思った。長野のこんな山奥で、何だ、この独り言は!
「こんな好きになった人おらん」
このとき見つけたカマボコ板に「たちあおい」と書いてあって
それで子供の名前を あおい に決める
やることなすこと理不尽でよくわからないが何か共感できる
すごく切なくなってくる
それは西さんの畳みかけてくるような文体と関西弁がそうするのか
それとも主人公の人柄なのか
ただ、友達から男を奪って子供を産むだけの話しなのに
何か別の壮大な源氏物語の1つを読んでいるような
そういう読後感がある
他2編
サムのこと という話しも良かった
2019 6/30
令和 30 冊目