大ヒット作パラサイト・イブの作者が描いた、近未来小説。



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近未来小説ということと、ロボットとの共同生活ということで、かなり期待値は高かった。
忘れていた。
私は、瀬名さんと相性がよくない。
理由は、理屈っぽいからだ。説明の部分が長い。それが小説の勢いを切断し、どうしてもページが進まなくなる。
今回も苦戦した。

あらすじを簡単に説明します。

近未来、東京オリンピックと大阪の万博博覧会の後の世界
ロボットが普通に働いていて、VRとかARも普通になじんでいて
自転車に変わり、バック・トゥ・ザ・フューチャーという映画で未来に出てきた乗り物とかあり
かなり便利な世界です

高校時代、目の前で、友達の女の子が飛び降り自殺したという過去のある男の子が主役。
名前は、ひかる。マジシャンです。
その彼が、元マジシャンの外国人の客に弟子入りを懇願しますが
その時、弟子入りの代わりとして、ミチルというロボットを託されて
ロボットとの共同性活が始まる
故郷で幽霊騒ぎ
それが、高校の時に死んだ女の子らしい
もちろん、先端技術が見せる幻影です
それに影響を受けた人たちが自殺
その世界の住人にならろうとする
誰が?。どうやって?
謎解き、ミステリー小説の部分もあります

ほとんどは、ヒカルのマジックの話しです。

手品は、やはり、見るものであって、文章で読むと興ざめします。
すごく勉強しているのはわかります
知識も豊富です
しかし、説明や描写の丁寧さは、逆に、長さばかりを強調し
流れが悪くなります。読みにくさが出てしまいます。
それでも、物語の設定のおもしろさがあるので、そこそこは楽しめます。

途中、ミチルが姿を消す場面がありますが、そこは、かなり引きこまれました。

だが、肝心のミステリーが甘い
手品の部分は、かなり力が入っているのに
ミステリーの部分は単純すぎる

だから、評価はあいまいになります
面白かったのですが、読みにくくて疲れた
ラストは気にいらない
そういう感じです




☆☆☆ の 楽しい作品です。

2019 5/30

令和 17冊目