物語をおもしろくする要素は何なのか、それは、どんでん返しです。


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話しを面白くする方法が書いてありました。
対象となるのは、芝居やドラマ、映画の脚本、エンタメ、ミステリー、ライトなどの小説でしょうか

本の表紙を見てもわかる通り どんでん返し 最強論を打ち立てています
その どんでん返しを 10種類に分類し オリジナルの理論で解説しているというのが本書の内容です

面白いと思った言葉をピックアップすると

対立は物語のエンジン


物語を前に進めるには、2つの設定が必要
目的と障害


感動するのは何にか?
主人公の成長と変化

アニメの原作などを書く人には役立ちそうな情報が満載でした

著者の今井さんは、どんでん返し最強論を唱えていて
どんでん返しがあれば、物語はおもしろくなるとおっしゃっています

どんでん返しとは、Aと見せかけて、本当はB
というようなものですが

目的に対しておこなわれます

著者は、独自の理論を元に10種類に分類していて
そのうち、目的系が2つで、残りが敵にが8つになります

はなさかじいさん、青い鳥などの昔話を例にとり説明

例えば、はなさかじいさんでは、犬を隣人の悪い爺さんに奪われて殺される。
目的は、犬を取り戻すこと。その遺体の灰をまくと枯れ木が綺麗な桜の木になるというどんでん返しです

これは、目的に対する どんでん返しと言う分類になります

残りの敵に対するどんでん返しは8つに分かれていて
3つのモンスターで説明しています
ドラキュラ(外から来た敵)
オオカミ男(内にいる敵)
フランケンシュタイン(自分が生み出した敵)

この3つのうち、2つの組み合わせのパターンで どんでん返しを説明しています

例えば、ドラキュラとオオカミ男ですと
犯人は、外部から侵入した魔物だと思っていたら、実は、自分の中の別人格だった
ドラキュラは外。狼男は内なる存在なので、こんな風なパターンになる
別に、多重人格でなくても、家族の。同じ会社の人間でもいい

そういう風に、どんでん返しを10のパターンに分類し
それを3つのモンスターを使い分かりやすく説明したというのが
本書の核になる話しでした

最後に、著者が脚本家の卵や小説家志望の人に自分の経験を話しているところがあるのですが
これが印象に残りました


その名作のどこが面白いと感じたのか?。
考え、言語化してみる
自分で、その面白いという感覚をできるだけ把握しようと努力する
何故、どうしたら、おもしろくなるのかを考える



2019  10/29
令和 95冊目
☆☆☆