最終巻が出ていたことに、やっと気づき読みました。今回は、シェークスピアです。


IMG_0075


一時期、大好きだったシリーズ
映画も行ったのに、最終巻が販売されていたこともわかっていなかった
というか・・・、どうでもよくなっていた
シリーズは、間があくとダメです

今回は、シェークスピアのファースト・フォリオ
祖父や祖母。祖父の弟子が出てきて、栞子さんの周囲はたいへんなことになっています
そこに大輔のプロポーズ・・・

17世紀の出版、舞台などの蘊蓄はおもしろく
今回も本の話題が満載
そして、数億の値打ちのあるシェークスピアのファースト・フォリオを巡って
あの母親と対決
母親が栞子さんを捨てた理由も、その本にあったのでした

蘊蓄の中でおもしろかったのは、17世紀の英国の演劇界において
女優はいなかったということ、日本の歌舞伎と同じで
男性が女役をやっていたというのが面白かった

オリジナル本のコピー版が、たくさん出ていて
それが現在において、すごい価値だというのもびっくり

作中、3冊の青、赤、白の本の中で1冊だけ本物があるかもしれない
そこで母親とオークション対決
どちらがセリ落とすかを競います
ここに、栞子に対する大輔の愛が見てとります

赤の本の値段を上げ、母親に落札させようと試みるも
失敗し自爆し500万の損失をだし絶望している栞子さんに
大輔が「覚悟がすべてです、栞子さん」と声がけをする
まだ、やれると励ます
白い本こそが本物。だが、残りの資金は4000万しかない
この大輔の台詞が、ハムレットからの引用と偶然重なり、栞子は元気をだす
ベット合戦で、4000万を超えた時、大輔が叫ぶ
「4100万円」
彼は自分の家を担保に金を借りていたのだった・・・。

この部分が、一番好きです

そして、ラストシーン
落札したシェークスピアのファースト・フォリオの解説を栞子が大輔にしているという所で終わります
何で、そんな終わり方?と思わないでもないのですが・・・
この二人の関係性と栞子の本好きが出ていて、このシリーズらしいラストシーンだと思いました


2019  11/7
令和 98冊目