メモをとるという概念が、本書を読むと180度くらい傾く。ベストセラーになった理由が理解できた。


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普段から、📝メモはよく取る方なのですが、そのやり方がおそまつだったことに気づいた。
私のメモは大切なことをただ、書き残すという外付けハードディスク的な役割だったのだが、前田さんのメモに対する姿勢は全く違った。
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著者のノートは、こんな感じ・・・
つまり、ファクト→抽象化→転用なのである。
ファクトは事実をメモすること、それを抽象化するところに本書の意味がある
事実にたいして、WHAT  WHY   HOW   の3つの視点から問いかける
つまり、深堀り
それを、さらにアイデアとして転化していくのが本書の特徴である
転化することでオリジナルのアイデアとなる



メモの魔力1_P07



例えば、ある映画を見たとする。
その感想(ファクト)をメモする
おもしろかった・・・。
それに対して、著者は抽象化をすすめる
HOW。どのように面白かった。
WHY。どこがおもしろかった。
WHAT。何がおもしろかった。

ファクト(事実)の深堀りをする。自分に問いかける。
その部分から、規則性だとかエッセンスのようなものを取り出しオリジナルの考えにすすめていく
それが転用



さて、こんなことをして何の意味があるのか?

5つの効果があるようです。
  1. 知的生産性の向上 情報獲得の伝道率向上 傾聴能力の向上 構造化能力の向上 言語化能力の向上

だから、メモをとることを習慣化しようと本書では訴えています

メモは忘れないために書いておくという意味と、知的生産のためのメモがあり、著者が目指しているのは後者ではないかと思われます。

私たちは頭で思っているよりも怖いくらい情報を素通りしています
だから、メモが必要です
メモをとることは、言葉にするということです。それは意識をするということです。
言語化の強制力というバイアスを自分にかけるという意味もあります
思考→言語化→メモ
メモは思考と言語化のきっかけです
思考を深める=抽象化なのです
だから、メモをとるのは大切ということでした。

後半は、自分を知ることの大切さが書かれていました
本書の方法論を使って自分を深堀りして
自分が求めているのは何か?を追求しようというのです
自分を知っているのと知らないのでは、すごく違うと著者は言っています

1000の質問というおまけがついていました
そのうち100だけやってみました
色んな質問がありますが、座右の銘を問う質問がありました

努力から習慣へと意識を変える

これが座右の銘だと、私が答えたとする。
それは事実。ファクトです。
何故そう思ったのか、どうして、そう思うのかと、抽象化作業をし深堀りすることで自分がどういう人間なのかを明らかにすることができる。自分を知ることができるということです。

メモで自分を知るということです。

自分を知っている人間は強いです。
私は赤が好きですが、理由は答えられない。条件反射で答えたからです。
自分に問いかけるのです。
どうして赤なの?。
そうすれば自分が言語化できます。
その説明が自分の説明になります。
好きな色を通して自分が見えてくるのです。

こういう面白い発想は大好物です。


2020 1/23
令和2年 15冊目
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