武藤吐夢@ BLOG

令和になって読んだ本の書評を書いています。 毎月、おすすめ本もピックアップしています。

カテゴリ: 社会問題

30年後の未来をモチーフにした東大の11の講義をまとめたもの。


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モチーフは30年後の未来
東大でおこなわれた11の講義をまとめたもの
文系の哲学や文学が多かったイメージ
理系の話しが聞きたかったので残念

印象に残ったところだけピックアップ



時間をかけてください。しかし急いでそうしなさい。

まえがきにあったこの言葉は大切。



・人新生時代の人間

人新生とは、人間の活動によって新たな変容をむかえた時代をさす。
人は、1つの世界(自然は統御すべきもの)に生きている。
しかし、多様性を認めなくてはならない。

共成生・・・人間が成長するように、周囲の自然や生き物も共に成長する
自己を他者とともに変容していく
人間中心でなく、自然や動物や環境とともに生きていく世界

人間に価値があるのは知能があるからではなく、意識ある存在だからです。世界をいかに経験し、いかに意識するのか、そこに人間の生の価値はあります。

・世界哲学と東アジア

哲学は西洋の学問とされている。そこに東アジアの哲学を組み入れたい。
感情を廃して、それが正しいか否家で判断する・・・カント
孔子は、仁(感情)を大切にする。

・30年後を生きる人たちのための歴史

グローバルヒストリーという考え方。
地球規模で歴史を捉える。

・脳科学の過去、現在、未来。

よく、脳科学にあるモチーフである男だからXXとか、女だからXXということはない。
脳は簡単に変わる。影響を受けやすい。だから、性別やらの固定のパラメーターは出ない。
一週間くらい特別に訓練すると、脳のある部分が分厚くなったりする。


・30年後の被災地、そして香港

知識が後につながらない

・医療と介護の未来

数字=ファクト(事実)ではない。裏に隠れた意図がある。
2035年の医療費増加を説明しながら、高齢者が増加しても医療費が増加するとは限らないことを説明し
数字が、必ずとも事実であるとは限らないと示した内容。

・AI時代

AIが将棋や囲碁でプロ棋士に勝った。
AIが、小説や音楽を作る。でも、AIが作ったとわかると人は評価しない。
人間はどうして、人の心や感情に固執するのか。
危惧するのは、機械が人間のようになるのではなくて、人間が機械みたいになることである。



2021 6 18
73冊目の読書
* * * * *


動物愛の問題は、誰を愛するかの自由の問題なのだ。だから偏見は捨てよう。



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犬とセックスをする
変態だよ
そんなの動物虐待だ
と思っていた。

動物性愛を異常性愛
つまり病気と理解していたんだが
この認識は間違っていたようだ。


本書は、動物を愛する人たち
ズーについて書かれた本だ。
動物とのセックスを含むパートナーとするズー達の団体ゼータを中心にしたインタビューをまとめたノンフィクション作品。かなりリアル。
作者の清野さんは10年間に及ぶ性暴力被害者らしい。

最初に結論を言おう。
ズーの人たちは、人間を愛する人たちよりも
パートナー(犬など)に対して対等性を重んじ
とても大切に扱う
魂の在り方としては純粋で
聖なるに相応しい存在に思えた。

だから、タイトルが 聖なるズー なのだ。

もちろん、犬や馬とセックスをするなど受け入れられない
しかし、誰を愛するかの自由の問題というモチーフは納得できる。
愛する対象が男の場合・・・
女であるとか、人間であるとか、それは傲慢なのである。

本書は、20人近いズーと会って話しを聞いたことのまとめだ。
性行為や心情などを、かなり深く言及していて生々しい性描写もある。
動物とのだから、ある部分では吐き気すら覚えるが、かなりの共感もあった。

獣姦という言葉がある。
獣を性的対象にすることで動物を傷つける行為のことだ。
犬や馬に自分の意思が明確にあるとは思えない
だから、その行為は合意ではなく
レイプになるということだ。
それは幼女を成人男性が性的対象にする鬼畜的な行為の延長戦上なのだと僕は認識していた。

しかし、本書の行為や相手(犬)に対する配慮を考えるとそうとも言えない
ズーの人たちに多いのは
オス犬と男の人で異種ゲイカップルだ。
人間が受けにまわる
つまり、レイプではないことが多い

さらに驚いたのは
犬のほうから求めてくるのだそうだ。
犬の性欲なんて考えたことはなかったが
人間のようにあり、パートナーの犬のマスターベーションの手伝いをしている男性のリアルなエピソードには、彼のパートナーに対する愛が凝縮していた。

多くの人が犬とのセックスは自然にはじまると言っている。
犬のほうから求めてくるのだそうだ。
そこに獣姦のイメージはない。

また、ズーの中には動物とのsexをしない人もいる
人間のパートナーがいる人もいる。
それでもズーなのである。
ズーとは魂の問題であり「愛」の問題なのだ。
ズーは単なる犬好きではなくて
パートナーとして「犬」などの動物を選択した人たちのことを言う
彼らが大切にしているのは、動物との対等性だ。

性的な行為のために動物をトレーニングするのはズーではない。
身体的なオーガニズムと肉体的なオーガニズムがあり
セックスが前者で愛が後者だと言っている

ひと昔前まではLGBT(性的少数者)を嫌悪していた時代もあったが
今、そういう人は少ないと思う。
ようするに、それは偏見だったのだ。
そして、新たな愛のカタチとしてズーの問題が浮上した。

今は偏見が強く
犬を妻と呼ぶなんておかしい
犬とセックスなんてありえないと思うだろう
しかし・・・

ズーもまた、世界は許容していくのではないかと思える。
まさしく、これは誰を愛するかの愛の問題なのである。
とか言いながら わかるけど・・・嫌だ。
それが僕の感想だ。
とてもリアルでわかりやすく具体的なのでおすすめである。

2021 2/14
15冊目の読書
*****


聖なるズー (集英社学芸単行本)
濱野ちひろ
集英社
2019-11-26







中立であることは、本当に正しい立ち位置なのだろうか?。


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白人の警官が黒人の少年に過度な暴力を行う
実際の事件をベースにしているのだろうと思う。
本書の成功は、その書き方にある
本書は、 J・レノルズ,B・カイリーの二人の人によって書かれている。
事件の被害者の黒人の少年の視点と
加害者の警官を兄のように慕う白人の少年のパート
これを別々の作家が書いている。

白人の少年の視線はおもしろく
最初はどちらかというと警官寄り
それが中立になっていき
加害者寄りに変化していく
その過程が大切だ

これは単なる黒人差別の小説ではなくて
その背後にある集団のバイアスの議論なのです。
つまり、白人には白人のコミュニティが存在し
白人集団というバイアスが思考にかかってくる
その為、事実をなかなか受け入れられない雰囲気がある

変だなと思っても、なかなか仲間を裏切れない
中立のスタンスをとる
つまり、問題をスルーする
でも、それは違う。
中立であること。それは悪に加担するのと同義なのだ。
意義を申し立てない。
それは=賛成と見做されるのだ。

それが本書のモチーフだと思う。
アメリカは分断社会になりつつある
黒人と白人
貧しい者と富める者
誰が言っていたのかは忘れたが
幸福であるなら、他者を差別したりはしない
差別するのは、心に何かの不満がある
心や金銭的に貧しいから、他者を陥れたり、差別したりして
自分のアイデンティティを安定させようとするとのことだった。
そういうのはクレージーだから相手にする必要はない。

アメリカの社会は貧富の差が激しい
能力のある者はますます富み
凡庸なる者は貧しくなっていく
黒人に対する白人の風当たりが強いのは
その背景の貧富の差が広がっているのだと、僕は思う。
白人の目には、自分たちの生活を脅かす不気味な存在と黒人を思うのだろう
だから敵視する。
差別の裏側に存在する感情は恐れだ。
過度に警戒している彼らは、何か事が起こると過激な反応を起こす
本書の事件のような問題だ。
大切なのは、相互理解だ。
それと、差別を許さない心である。

おれってやつは、どうしてラジャド(被害者の黒人)じゃなくて、ポール(白人の警官)側から物事を見てしまうのか
と白人青年は自問自答する場面がある。
ここが大切な部分だ。
常に、何らかのバイアスが思考にはかかっている。
それを自覚しないで物事の善悪を論じると、とんでもないマヌケになってしまう。
俺は白人だし、警官のポールは兄みたいな存在だ
だから、白人側に立つのだと自覚したら
物事の見方は少しは変化するのだろうと思う。

とにかく、見て見ぬふり
中立は良くない。






2021 1/13
3冊目の読書(令和3年)
* * * * 

オール・アメリカン・ボーイズ
カイリー,ブレンダン
偕成社
2020-11-18



女子の貧困のフィールドワークなのであるが、読んでて暗い気分になった。この闇はそうとう深い。


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しんどい読書になった。
正直に言うと吐き気がする。
これはreportageであるから、真実の言葉だ。物語だ。
しかし、あまりにも悲惨で読むのが辛い。ページをめくる度に頭痛がした。

私は「貧困」とは自己責任であると思っていた。
しかし、女子に関しては考えを変えざるおえないようである。

風俗やパパ活に落ちる女子学生がいる。
安易にお金が手に入るからだが、それだけではない。
本書を読むと、東京で女子大生をするには、家賃から何から大変だとわかる。
奨学金は、将来の借金だし・・・
部活していたら、勉強も急がしくてバイトできない
親も貧乏・・・
なるほど・・・と思ってしまう。
となると、彼女たちを責められなくなる。というか、性風俗で働くという行為自体の敷居が低くなったことが原因なのだ。

「 愛人」 や 肉体関係 を 前提 と し た「 援助交際」 と 現代 の「 パパ」 は 似 て 非 なる。 現代 の パパ 活 は、 本当に 驚く ほど 普通 の 大学生 や 専門 学生、 正規 非 正規 で 働く 普通 の 女性 たち が 手 を 出し て いる。

著者は、パパ活を自由恋愛なので合法だとしている。
本書には、彼氏ありの美人医大生が登場するが、ちょっと驚いた。
バイト感覚なのだ。もちろん、背景にあるのは貧困だ。貧しいから、身体を売る。
著者は、それは仕方のないことだと言っている。

風俗 で 一度 やっ ちゃっ たら、 もう 二度 も 三度 も 同じ みたい な 感覚 は あり ます。 風俗店 では 6 時間 で 2 万 円 だ けど、 パパ とか 出会い 系 で 相手 を 見つけれ ば 1 時間 で 2 万 円 くらいに なる。 効率 は いい と 思い ます。

なるほど、コスパがいいからなのだな。それに、合法なら、彼女たちがそちらに流れるのは理解もできる。

しかし、著者はパパ活や風俗に落ちる女子大生たちを肯定しているだけではない。
その心情にも寄り添っている。


 知ら ない 男性 を 相手 に、 こういう こと し なく ちゃ 自分 は 生き て いけ ない って 現実 が 苦しい。

だから、月に数回しかしない。彼女たちの抱え込んでいる罪悪感は相当なものだと言える。
むしろ、金で女を買う親父たちが悪い。買い手がいるから、売り手も発生するのだ。
貧困家庭で大学生をすることの難しい現実が存在している。
 2018 年 に 低 所得 世帯 の 大学 無償 化、 負担 軽減 に 向け ての 検討 が はじまっ た。
これで何かが変わればいいのだが・・・。

  ノーベル 経済学 賞 を 受賞 し た プリンストン大学 の ダニエル・カーネマン 教授 は「 感情的 幸福 は 年収 7 万 5000 ドル( 約 900 万 円) まで 収入 に 比例 し て 増える」 と 唱え て いる。
 金があるのと幸福は=ではないと言う人がたくさんいるが、本書を読んでいるとダニエル・カーネマン 教授 の説が真実味を増していくのです。

 少なくとも、本書に出てくる女子大生たちは、普通の子である。少し、性産業に対する敷居が低いのが気になるが、本当はそんなことをしたいとは考えてない人たちだ。
 そんな彼女たちが金で男たちに抱かれる理由は貧困である。

簡潔 に いえ ば、 親 からの 仕送り の ない 地方 出身 の 単身 大学生 は、 水商売 か 風俗 を し なけれ ば、 学生 生活 は 送れ ない という こと だ。

父親に奨学金を猫糞されて、性風俗の仕事をしている女子大生の言葉がきつい。

─ ─ 10 年 後、 どう なっ て いる と 思う?  

暗い 話 です けど、 たぶん 自殺 し て いる と 思い ます。 将来 の こと は よく 考える けど、 幸せ な 自分 は 当然、 生き て いる 自分 の 姿 も 想像 つか ない。

貧困は、売春や犯罪と直結しているのがわかる。

  なに も 知らさ れ ぬ まま 突然 亡くなっ た 母親、 不倫 し て 奨学金 を 着服 する 父親、 家族 を 延々と 罵る 祖母、 頑張っ ても 学生 生活 が 送れ ない 東京、 キャバクラ で 女性 を 罵る 客、 本番 を 頼み込ん で 腰 を 振る 男性 客、 1000 万 円 を 超える 負債 ─ ─ 彼女 が この 数 年間 で 見 た 風景 だ。


貧困から、精神疾患をともなったケースは悲惨の輪島塗である。
これは読んでいて辛い。

著者は、介護の現場で働くことを奴隷労働のようだと感じているようだ。

低 賃金 で 限界 まで 働く、 まさに 奴隷 が 大量生産

生活保護と同じくらいの賃金で、重労働、ボケ老人の相手、そりゃストレスが溜まる。老人虐待もしたくなるさ。してはいけないけど・・・。

非正規の問題も取り上げている。

  非 正規 の 拡大 で、 日本 は「 格差社会 から 階級社会 に 変換 し た」

正社員と非正規が、同じ仕事をしているのに給料が倍という現実は確かにおかしい。
特に、女性の非正規率は高い。これは問題だ。

 簡単 に 言え ば、 派遣 の 私 たち は 奴隷 とか 部品 とか、 そんな 扱い です。

 この 前、 量販店 社員 が 実績 を 出せ なかっ た キャリア の 営業 を 呼び出し て、 靴 に 強力 な 瞬間 接着剤 を つけ て 長時間 立た せる なんて こと も あり まし た。 量販店 社員 からの パワハラ は すさまじく て、 非常識 だ し、 暴力 的 です。

ここまでくると、不平等どころじゃない。
非正規は、正社員に逆らうと切られる。
非正規の女性は、給料が少ないのでダブルワークとして風俗店で働くケースも多い。

風俗 嬢 の 8 ~ 9 割 は 正業 を 持つ ダブル ワーク 女性 で、 その 多く は 彼女 の よう な 平均的 な 単身世帯 の 非 正規 労働者 なの だ。

これはちょっと信じがたいが現実である。
 
 女性 が カラダ を 売る 仕事 に 就く キッカケ は ほぼ 100% が 経済的 な 問題 で あり、 もう 10 年 ほど 前 から、 裸 の 世界 は 彼女 の よう な 一般 女性 で あふれ 返っ て いる。

 利用したことがないので知らなかったのだが、図書館の司書って非正規が8割くらいで、給料は安く5年とかの契約で、収入は生活保護の人と変わらぬのだという。
 これには驚いた。

官製 ワーキングプア とは 地方自治体 の 役所 や 公共 施設 などで 臨時 職員、 非常勤 職員 という 形 で 雇用 さ れ て いる 労働者 の こと だ。 また 低 賃金 が 社会問題 に なっ て いる 介護 職 や 保育士 なども、 賃金 の おおよそ は 制度 設計 し て いる 国 が 決める ので 官製 ワーキングプア の 範疇 と なる。

官製ワーキングプアなんて言葉、はじめて聞いたよ。これは酷い。

この図書館で働いている人は、パソコンもテレビも買えず
お金がないから、友達との付き合いの食事もできないそうだ。
もう、それは生活保護以下でないのか?。

  日本 の 貧困 は OECD 加盟 国 の 中 で 7 番目 に 高く、 国際的 には 貧困 化 が 進ん で いる 国 という 評価 だ。

  単身 で 暮らす 20 ~ 64 歳 の 女性 の 3 人 に 1 人( 32%) が 貧困 状態( 国立 社会保障・人口問題 研究 所) に あり、 さらに 65 歳 以上 の 単身 女性 に なる と 47% と 過半数 に 迫る。 日本 は 女性 が ひとり で 生き て いけ ない 社会 なの だ。

 これでは少子化になるべくしてなったとしか言いようがない。

 貧困で非正規の仕事についている女性は、結婚なんか最初から諦めている。
 これは日本の現実だとしたら怖い。

 シングルマザーの貧困は、昔から問題になっている。
 保障が充実してきたのは最近のことだ。保育園が足りないなどの問題が山ずみである。

養育費 の 未払い 率 は 8 割 を 超える。 ほとんど の 母子世帯 は 元 夫 から 養育費 を もらえ て い ない 過酷 な 現実 が ある。

子供がある母親は、まとも仕事につけないケースも多い。
これは何とかしないといけない。

著者は介護の現場が嫌いなのか、介護士のDV夫と離婚した女性の話しの中で、こんな話しを紹介している。
  介護 現場 の 不倫 は、 どこ でも 耳 に する。 正直、 酷い 状態 で ある。 特に 24 時間 営業 の 居宅 型 施設 は 時間 が 不規則、 職員 たち の 生活 は 閉塞、 多く は 家庭 も うまく いか なく なる。 常に 一緒 に いる のは 同じ 施設 の 同僚 で、 お互い ほか に 出会い は ない。 閉じ られ た 中 で、 恋愛 関係 になり やすい の だ。

何か、もう、獣みたいだな。

シングルマザーの場合は、貧困の数だけ、子どもの未来は潰れ て いくことになる。

父親 に 奨学金 を 奪わ れ て いる 21 歳 の 美人 女子大生 は「 将来 は 自殺 する と 思う」 と つぶやき、 25 歳 の 非 正規 工員 は「 なに も かも を あきらめ た」 と 人生 を 投げだし、 最低生活費 以下 で 暮らす シングル マザー は「 子持ち で 離婚 し たら、 もう 生き よう が ない」 と 嘆い て い た。   彼女 たち は 決して 自虐 的 に 大げさ に 悲観 し て いる わけ では ない。 どんなに 頑張っ て 生きよ う として も、 まとも な 未来 が 見え ない の だ。

この 女性たちの貧困はまともじゃない。異常事態だ。
とくに、介護の現場が酷い。早急に、介護ロボットを導入すべきだと思う。
外国人実習生に押し付けようなんてダメな話しです。

生活保護よりも、これを読んでいるとベーシックインカムが必要に思えてきた。
国民に、最低限度の生活を付与する義務が国家にはあると思う。
これだとドロップアウトした人間は、「クズ」のように扱われるだけで
「人間」としての尊厳が守られていない気がする。

パパ活や援助交際を非難する前に、学生の貧困を救済したり
シングルマザーや病気の人を救ったり
立場の弱い女性に手を差し伸べることが大切になってくる。
正社員と非正規の問題も、もっと考えるべきだ。
この先には、AIロボットが、我々の仕事に侵食してくる世界が待っている。
その時には、もっと悲惨な現実が待っている気がする。



2020 6/26
令和2年105冊目
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東京貧困女子。―彼女たちはなぜ躓いたのか
中村 淳彦
東洋経済新報社
2019-03-29


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